秋が深まると、なんだか無性に食べたくなるのが銀杏ですよね。あのほくほくとした食感と、ちょっとほろ苦い大人の味わい。居酒屋さんで出てくる串に刺さった銀杏を見ると、つい手が伸びてしまう方も多いんじゃないでしょうか。
でも、あの硬い殻をどうやって割ったらいいんだろう? 家でやるとレンジで爆発しちゃった、なんて話もよく聞きます。
実は、特別な道具がなくても、家にあるフライパンさえあれば驚くほど簡単に銀杏は調理できるんです。しかも、フライパンで炒ると、電子レンジよりも格段に風味が良く仕上がります。この記事では、スーパーで銀杏を見つけたらすぐに試したくなる、失敗なしのフライパン調理法を、殻の割り方から詳しくお伝えしますね。
下処理がすべて。フライパン調理の前に知るべき銀杏の殻割りテクニック
フライパンで炒る前に、絶対にやっておきたいのが殻割りです。これを怠ると、加熱中に銀杏が爆発して、フライパンの中で大惨事になりかねません。
一番簡単な方法は、キッチンバサミを使う方法です。銀杏のとがった方の先端ではなく、少し丸みを帯びた側面の合わせ目を狙ってください。ここにハサミの刃の根元部分を当てて、ぐっと力を入れます。「パキッ」という小気味いい音とともに、殻にひびが入りますよ。
もしキッチンバサミがない場合は、ペンチや蟹割き器でも代用できます。殻が硬くて難しいと感じたら、まな板の上に銀杏を置き、平らな鍋底や包丁の腹で上から軽く体重をかけて押しつぶすようにひびを入れる方法もおすすめです。このとき、力加減が大事。殻にヒビが入る程度で止めてください。中身までぺちゃんこにしてしまっては元も子もありませんからね。
このひと手間で、銀杏は加熱中に内側の水分が膨張しても蒸気を逃がせるようになり、破裂を防げるというわけです。
失敗しない!フライパンで簡単「炒り銀杏」の作り方
さて、殻に無事ヒビが入ったら、いよいよフライパンの出番です。炒り方は本当にシンプル。油は引きません。
- まず、殻付きの銀杏をフライパンに重ならないように並べます。一度にたくさんやりたい気持ちはわかりますが、ここはムラなく火を通すために譲れないポイントです。
- ここに、銀杏が半分ほど浸るくらいの水を注ぎます。そう、油ではなく水です。「炒る」というより「蒸し焼き」に近い調理法ですね。
- フタをして中火にかけます。しばらくすると、水が沸騰して「シューシュー」という音に変わってきます。この音が聞こえ始めたら、フタを開けて様子を見てみましょう。
- 水分がほぼ無くなり、パチパチと銀杏が踊り始めたら、フライパンを揺すりながら全体に焼き色をつけていきます。うっすらと焦げ目がつき、香ばしい香りがしてきたら出来上がりのサインです。
この方法なら、中はほくほく、表面は香ばしい、理想的な炒り銀杏が誰でも失敗なく作れます。水から加熱することでじっくりと火が通り、最後に水分を飛ばすことで香ばしさが加わる、まさに理にかなったやり方なんです。
まだある!封筒でレンチンより美味しいフライパン調理のバリエーション
「うちには封筒がない」「レンジは味気ない」という方にも、フライパンがあれば安心です。炒り方以外にも、殻付きのまま楽しめる方法があるんです。
おつまみに最高なのが「揚げ銀杏」です。炒り方よりも少し多めの油をフライパンに注ぎ、殻ごと揚げ焼きにする方法。香ばしさが格段にアップして、お酒が止まらなくなる危険な一品です。ただし、これも下処理の殻割りは必須。油に入れる前に、しっかりヒビを入れておいてくださいね。油はねに注意しながら、転がしながらきつね色になるまで揚げ焼きにしましょう。
もう一つは、基本の炒り銀杏にちょっとしたアレンジを加える方法です。水分を飛ばすタイミングで、ほんの少しだけ塩を振りかけてみてください。焼き塩銀杏のような風味になって、これがまた格別です。銀杏のほのかな苦みと甘みが、塩によってぎゅっと引き締まります。
フライパン調理ならではの美味しさを引き出す、銀杏の保存と殻むきのコツ
炒りたては格別ですが、多めに作っておけば、あとでパスタや茶碗蒸しに使えて便利ですよね。
炒った銀杏の殻をむくときは、熱いうちにやるのが鉄則です。冷めてしまうと薄皮がピッタリとくっついてしまい、剥くのに四苦八苦することになります。フライパンから出したら、軍手や手ぬぐいを使って、アツアツのうちに一気に殻を割って実を取り出しましょう。キッチンバサミでヒビの隙間をこじ開けると、意外と簡単にむけますよ。
もし薄皮がうまく剥けないときは、取り出した実をぬるま湯に少し浸けてみてください。ふやけて剥がしやすくなります。渋皮がどうしても気になる場合は、塩でもんでから水洗いするとスッキリ取れます。
むいた実を保存する場合は、粗熱が取れたら冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。冷凍しておけば、使いたいときにパラパラと必要な分だけ使えて非常に便利です。味噌汁に入れたり、炊き込みご飯の具にしたりと、普段の料理のアクセントに大活躍しますよ。
味わい深い秋の恵みを、フライパンひとつで食卓に
さて、ここまでフライパンを使った銀杏の調理法をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
大事なポイントは、調理前の殻にヒビを入れること、そして水からじっくり加熱して最後に水分を飛ばすこと。この2つさえ守れば、レンジで作るよりもずっと香ばしく、お店で食べるような味わい深い銀杏をご家庭で楽しめます。
銀杏のほろ苦い味は、大人になってわかる美味しさですよね。ちょっとした晩酌のお供に、あるいは炊き込みご飯の具材にと、この秋はぜひフライパンで調理した銀杏を存分に味わってみてください。いつもの食卓が、少しだけ豊かになるのを感じられるはずです。

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