「卵焼き器がないから、だし巻き卵なんて無理だよね」
そう思っていませんか?実は私も、一人暮らしを始めたばかりの頃は同じでした。狭いキッチンに調理器具を増やしたくなくて、ずっとフライパンでスクランブルエッグばかり作っていたんです。でもある日、どうしてもあのふわふわのだし巻き卵が食べたくなって、丸いフライパンで挑戦してみたんです。
最初はもちろん失敗しました。真ん中だけ膨らんで破れたり、巻き終わりがぐちゃぐちゃになったり。でもコツさえつかめば、専用の卵焼き器がなくても、驚くほどきれいなだし巻き卵が作れるんです。今回はその方法を余すところなくお伝えしますね。
なぜフライパンでだし巻き卵が難しいのか
まずは「なんでうまくいかないの?」という根本的な疑問から解決していきましょう。
卵焼き器とフライパンの一番の違いは、形状です。卵焼き器は四角くて平らなので、卵液を均一に広げやすく、巻くときも直線的に動かせます。一方、丸いフライパンは真ん中がやや盛り上がっていたり、縁に向かってカーブしているものが多いですよね。この形状のせいで、卵液が真ん中に集まりやすく、厚みにムラが出やすいんです。
もうひとつの理由は大きさです。一般的な卵焼き器は14cm×18cm程度ですが、家庭にあるフライパンは24cmや26cmが主流。このサイズ差があると、同じ卵3個でも薄く広がりすぎてしまい、巻くときに破れやすくなります。
さらに熱の伝わり方も違います。フライパンは蓄熱性が高いぶん、一度熱くなると冷めにくく、火加減の調整が遅れがち。このタイムラグが焦げの原因になることも。
でも大丈夫。これからお伝えするコツを押さえれば、これらの弱点はすべてカバーできます。
失敗しないための基本の材料と配合
だし巻き卵をおいしく作るには、まず材料のバランスが大切です。フライパンの大きさ別に、最適な分量をまとめました。
24cmフライパンの場合:
卵4個に対して、だし汁大さじ4、みりん小さじ1、砂糖小さじ1、塩ひとつまみ、薄口醤油小さじ1/2
26cmフライパンの場合:
卵4〜5個に対して、だし汁大さじ5、みりん小さじ1、砂糖小さじ1、塩ひとつまみ、薄口醤油小さじ1/2
卵3個でも作れますが、26cmのフライパンだとどうしても薄くなりがちです。もし3個で作りたいときは、直径20cm程度の小さめフライパンを選ぶか、だし汁を大さじ3に減らして卵の存在感を残すようにしてください。
だし汁は顆粒和風だしを水で溶いたもので十分ですが、時間があるときは昆布とかつお節で取ると格段に風味がアップします。最近は白だしを使う方も増えていて、これなら水で薄めるだけで簡単に味が決まりますよ。リュウジさんがYouTubeで紹介している白だしレシピも人気で、「これなら失敗しない」と話題になっています。
卵は必ず常温に戻しておいてください。冷たいまま使うと、フライパンに入れたときに温度が下がりすぎて、焼き上がりがパサつく原因になります。
ふわふわ食感を決める卵液の混ぜ方
卵液の混ぜ方って、意外と見落としがちなポイントなんです。
ボウルに卵を割り入れたら、菜箸を寝かせるようにして、切るように混ぜてください。シャカシャカと勢いよく泡立てるのはNGです。白身のコシを残しつつ、均一になるまでゆっくり混ぜるのが理想。目安は、菜箸を持ち上げたときに卵液がとろりと落ちるくらいの粘度です。
ここに、先ほどの調味料とだし汁を加えてさらに混ぜます。ポイントは、必ず一度こすこと。ザルや茶こしでこすと、白身の塊やカラザが取り除かれて、口当たりが格段になめらかになります。急いでいるときは省略しがちですが、このひと手間がお店のような仕上がりに近づける秘訣です。
フライパンで上手に焼くための4つのコツ
ここからが本番です。実際の焼き方を、コツごとに詳しく解説します。
コツ1:予熱と油ならしをしっかりと
フライパンを中火でしっかり温めたら、いったん火を止めます。ここに油を大さじ1ほど入れて、キッチンペーパーで全体に薄く広げてください。このとき、余分な油は必ず拭き取りましょう。油が多いと卵液がフライパンに密着せず、巻きにくくなります。
再び中火にかけて、油がさらさらと流れるようになったら準備完了です。菜箸の先に卵液をつけて、ジュッと音がしたら適温のサイン。音がしないうちに流し入れると、くっつく原因になるので注意してくださいね。
コツ2:卵液は手前多め、奥少なめに流す
丸いフライパンの弱点は、真ん中に卵液が集まりやすいこと。これを逆手に取って、卵液を流すときはフライパンの手前側にやや多めに、奥側には少なめに流しましょう。こうすることで、巻き始めが厚くなり、きれいな渦巻き状に仕上がります。
分量は6割を手前、4割を奥に流すイメージです。フライパンを軽く傾けながら、円を描くように卵液を広げていきます。
コツ3:火加減は「中火→弱火」のメリハリが命
卵液を流し入れたら、最初の10秒は中火のままで。底面が固まり始めたら、すぐに弱火に落とします。このメリハリが、ふわふわ食感を生み出す最大のポイントです。
中火の時間が長すぎると、気泡が大きくなってすだちが多くなり、食感が悪くなります。逆に最初から弱火だと、いつまでも固まらず厚みが出せません。「中火でスタート、固まりかけたら弱火」のリズムを体で覚えてしまいましょう。
コツ4:巻くときは火から離して、フライ返しと菜箸を併用
卵の表面が半熟状になってきたら巻きのタイミングです。ここでフライパンごと火から下ろすのが、実はすごく大事。余熱で火が通りすぎるのを防ぎ、落ち着いて巻けます。
巻き方は、フライ返しと菜箸の二刀流がおすすめ。フライ返しで手前の卵を持ち上げて奥に向かって折りたたみ、菜箸で形を整えながら巻いていきます。丸いフライパンだと端が余りがちですが、無理に巻き込まず、はみ出た部分はフライ返しで中央に寄せて形を整えましょう。
一度巻き終わったら、空いたスペースに油を薄く引き、残りの卵液を流し入れて同じ作業を繰り返します。3〜4回に分けて巻くと、きれいな層ができあがりますよ。
よくある失敗パターンとその解決策
ここでは、実際にクックパッドやYahoo!知恵袋に寄せられているお悩みをもとに、よくある失敗を解決していきます。
「真ん中が厚くなって巻けない」
これは卵液を流すときに、フライパンを水平にしたまま一気に広げているのが原因です。先ほどお伝えしたように、手前多めに流し、フライパンを傾けて広げるようにすると、厚みが均一になります。
「巻くときに破れてしまう」
卵が固まりすぎているか、卵液が薄すぎるかのどちらかです。表面がまだ半熟の状態で巻き始めること、そしてフライパンのサイズに合った卵の量を使っているかを確認してください。破れてしまっても、次の卵液を流すときに破れた部分を埋めるように入れると、意外とリカバリーできます。
「形が不格好でお店みたいにならない」
焼き上がったら、ラップで包んで形を整える裏技があります。フライパンから取り出した熱々のだし巻き卵をラップでくるみ、巻きすで軽く巻いて5分ほど置くだけで、見違えるようにきれいな形に。巻きすがなければ、ラップの上から手で優しく整えるだけでも十分です。
あると便利!フライパンだし巻き卵におすすめの道具
手持ちのフライパンでも十分おいしく作れますが、もし買い替えや買い足しを検討しているなら、以下のポイントを参考にしてください。
まず、フライパンの重さはとても大事です。片手で持ち上げて傾けながら焼くので、軽いに越したことはありません。アイリスオーヤマ ダイヤモンドコートパン 26cmは500g台と軽量で、女性でも楽に扱えると評判です。価格も手頃なので、卵料理専用にひとつ持っておくのもいいですね。
こびりつきにくさも重要です。ティファール エスプリ フライパン 26cmはチタンコーティングで耐久性が高く、少量の油でもスルスルと卵がすべります。だし巻き卵以外にも炒め物や焼き魚にも使えて、キッチンにひとつあると重宝しますよ。
もし本格的にだし巻き卵にはまりそうなら、和平フレイズ 鉄フライパン 24cmも選択肢に入れてみてください。鉄製は最初のお手入れが必要ですが、使うほどに油がなじんで、卵がまったくくっつかなくなります。熱の入り方が均一なので、プロ顔負けの仕上がりを目指せます。24cmなら普段使いもしやすいサイズです。
もちろん、「やっぱり卵焼き器があったほうがいいかも」と思った方には、卵焼き器 フライパンで検索すると、1000円台から購入できる角型フライパンも見つかります。丸型との使い分けを楽しむのもアリですね。
フライパンひとつでだし巻き卵はもっと自由になる
さて、ここまで読んでいただいて、いかがでしたか?
丸いフライパンでだし巻き卵を作るのは、たしかにちょっとしたコツがいります。でも、それを乗り越えた先には、どんな料理にも臆せず挑戦できる自信が待っています。卵焼き器をわざわざ出すのが面倒でだし巻き卵を諦めていた方も、今日の晩ごはんからぜひ試してみてください。
最初は形が多少いびつでも、味はちゃんとだし巻き卵です。ふわふわの食感と、口に広がる優しいだしの風味は、フライパンでも変わりません。むしろ「フライパンひとつでここまでできるんだ」という感動が、いつもの卵料理をちょっと特別なものにしてくれますよ。
道具に頼らなくても、ちょっとした工夫で料理はぐんと自由になります。あなたのキッチンにあるフライパンが、今日から最高のだし巻き卵を作り出す相棒になりますように。

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