「今年こそ、家でサンマを美味しく焼きたい!」
そう思ってグリルに手を伸ばしたけど、あの強烈な煙と部屋中にこもる臭いを思い出して、ため息をついていませんか?
大丈夫です。その悩み、サンマのフライパン焼き方をマスターすれば、今日で全部解決します。
実はフライパンで焼くサンマって、焼き網を使うより数段ジューシーに、そして何より後片付けが圧倒的にラクなんです。
煙たい思いをして換気扇を回し続けるストレスからも解放されますよ。
ただ、ひとつだけ壁があります。「フライパンだと皮がくっついてボロボロになる」という問題です。
このガイドでは、そんな失敗をプロのコツで完全に防ぎ、外はパリッと、中はふっくらジューシーな黄金のサンマを焼き上げる方法をお伝えします。
なぜフライパンで焼くとくっつくのか?理由がわかれば対策できる
最初に、失敗の原因からおさらいしておきましょう。
サンマの皮がフライパンにべったりくっついて、ひっくり返すときに身が崩れてしまう。あれは、皮のタンパク質が高温の金属面と結合してしまうからです。
グリルのように網の上で焼けば接触面が少ないのでくっつきにくいですが、フライパンは面で接する分、このリスクが高まります。
だったらどうするか。
答えは「最初にバリアを作ってしまう」ことです。この後お伝えする下処理と焼き方のコツを守れば、一切くっつかずにストレスフリーで焼けますよ。
焼く前のひと手間が運命を分ける。最強の下処理法
焼き方に入る前に、サンマの仕上がりを劇的に変える下処理を覚えてください。
ここが、臭みがなく身が締まった上品な味になるか、生臭くて水っぽくなるかの分かれ道です。
1. サンマの水気を徹底的に拭く
パックから出したサンマをキッチンペーパーで優しく包み、表面の水分とぬめりを丁寧に拭き取ります。ここで水分が残っていると、焼いたときに水っぽくなり、臭みの原因にもなります。
2. 塩は「高い位置」から振る
ひとつまみの塩を、胸の高さくらいからパラパラと振りかけます。高い位置から振ると塩が均一に広がり、浸透圧で余分な水分と臭みが効率よく抜けてくれます。両面と、忘れずにお腹の部分にも。
3. 5分置いて、出てきた水分をまた拭く
塩を振ってしばらくすると、表面に水滴が浮き出てきます。これが臭みの元です。キッチンペーパーでしっかり拭き取ってから焼きに入りましょう。
煙と臭いを激減させる、下準備の奥義
サンマを焼くときの煙と臭い。この悩み、実は焼き始める前に8割方対策できてしまいます。
サンマから出る脂が加熱されて煙になるのを防ぐには、あらかじめ余分な脂を落としつつ、バリアを作るのが秘訣です。
方法1:熱湯をかける「霜降り」
サンマの両面に、沸騰したお湯をさっと回しかけます。皮の表面の脂が落ち、臭みも軽減。その後すぐにキッチンペーパーで水気を拭き取ってください。
方法2:フライパン用ホイルを使う
フライパンにホイルを敷いて焼けば、煙や臭いの原因になる焦げた脂がフライパンに直接触れません。何より、くっつき防止効果が圧倒的で、フライパンも汚れないので後片付けが驚くほどラクになります。
サンマのフライパン焼き方、黄金の手順
いよいよ本番です。ここからは、皮パリッ、身ふっくらに仕上げる焼き方のすべてをお伝えします。
まず、サンマのサイズがフライパンより大きい場合は、思い切って半分に切りましょう。その際は、まっすぐではなく斜め45度に切るのがポイント。断面が広くなって内臓の旨味が閉じ込めやすく、盛り付けも美しくなります。
では、焼き始めましょう。
- フライパンに薄くサラダ油をひき、中火でじっくり温めます。
- 油が温まったら、サンマの皮目を下にしてそっと置きます。
- ここで重要です。入れたらすぐにフタをして、弱めの中火で5〜6分、じっくり蒸し焼きにします。
- フタを開け、皮がこんがりきつね色になっているのを確認したら、裏返します。
- 裏返したら、ここでプロのひと手間。サンマをトングやフライ返しで一時的に立てて、背中側の分厚い部分をフライパンの面に押し当ててください。ここを20秒ほど焼くことで、身が一番厚い部分にもしっかり火が通り、皮目もパリッと仕上がります。
- 反対側の面も中火で3〜4分焼き、全体に火が通ったら完成です。
ふっくらジューシーに仕上げる火加減の秘密
「中火でじっくり」が基本ですが、実はもう一つ、サンマをお店のようにジューシーに仕上げる重要な考え方があります。
それは、サンマから出てくる脂を味方につけることです。
サンマの脂は加熱されると溶け出し、それがフライパンの上で煙や臭いに変わりがち。しかし、最初にひいたサラダ油には、サンマの脂の臭みを薄め、皮を揚げ焼きのようにパリッとさせる効果があるんです。
焼いている途中でフライパンに溜まった脂が多すぎると感じたら、キッチンペーパーで軽く吸い取りましょう。焦げた脂で煙が出るのを防ぎ、さっぱりとした仕上がりになります。
大根おろしとすだちだけじゃない。サンマがもっと美味しくなる薬味
焼きたてのサンマに大根おろしとすだち。これは鉄板の組み合わせですが、ちょっと待ってください。もう一歩、美味しさを引き上げる相棒を紹介させてください。
カボス胡椒
大分県の特産品で、柑橘の爽やかな香りとピリッとした辛さが、サンマの脂と驚くほど合います。大根おろしにちょい足ししても絶品です。
生姜の甘酢漬け
針生姜を甘酢に一晩漬けたもの。サンマの塩味と、甘酸っぱい生姜の風味が口の中で混ざり合い、ご飯が止まらなくなります。
梅肉と大葉のみじん切り
脂ののったサンマには、梅干しの酸味でサッパリ食べるのもおすすめ。大葉の香りと合わせると、見た目も涼やかで、おもてなしにも使えます。
焼き終わった後の臭い対策に。キッチンの空気をリフレッシュする方法
美味しく食べ終わったけど、やっぱり部屋に残るにおいが気になる。そんなあなたに、最後の秘密兵器を。
フライパンを軽く洗ったら、そこにひとつかみの緑茶の茶葉を入れて、弱火で2〜3分、乾煎りしてください。香ばしいお茶の香りが立ち上り、部屋に残った生臭さをやわらげてくれます。コーヒーの出がらしでも同じ効果が得られますよ。
まとめ:今日からあなたも、サンマのフライパン焼き方名人です
ここまで読んでくださってありがとうございます。
サンマのフライパン焼き方は、ちょっとしたコツさえ掴めば、本当に簡単で美味しく、そして何より後片付けがラクな夢のような調理法です。
最後に今日のポイントをおさらいしましょう。
- 水気を拭き、高い位置から塩をして、臭みの元を抜く
- フライパン用ホイルやクッキングシートで、くっつきと煙を完全ブロック
- 焼く時はサラダ油でバリアを作り、背中を立てて焼く「プロのひと手間」を加える
秋の訪れを告げるサンマを、今年は思いっきり楽しんでください。煙や臭いを気にせず、皮はパリッと、身はふっくらジューシーな一尾が、あなたのフライパンひとつで焼き上がりますよ。

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